エンライトンSR(ピコレーザー)

エンライトンSRについて

ピコレーザーは波長が532nmと1064nmの2種類の赤外線領域を照射できるレーザー機器です。パルス幅(1回のレーザーの照射時間)がピコ秒である機器を総称してピコレーザーと呼んでいます。ピコ秒とは1兆分の1秒のことで、このパルス幅が短いほど同じエネルギーを与えた時に強度のあるレーザーを照射することができます。

当院で採用しているエンライトンSRのパルス幅は750psです。このパルス幅は、他の細胞に損傷を与えることなく病変に届きやすいことが判明しています。

532nmの波長はシミ・そばかすなど表皮浅層に作用します。

1064nmの波長は肌質改善・アートメイク除去など真皮まで作用します。1064nmは真皮層までエネルギーを到達させるため、真皮層にある線維芽細胞を刺激し、コラーゲンの生成を促す点からも肌質改善効果が高いとされています。

またいずれの波長でもメラニン色素に対して細胞を衝撃波を主として破砕するため、細胞を分解する他の機器と比較して、他の組織への損傷も少なく、薄いシミも取れやすい性質があります。

当院で採用している機器以外にもピコシュア・ピコウェイなどがあります。

ピコトーニング

ピコトーニングは1064nmの波長を弱い出力で肌全体に照射するモードです。出力が弱いためシミの原因となるメラニン色素に反応しつつ、顔全体に肌の均一感を出し、トーンアップもすることができます。

従来のトーニング機器と比較して、レーザーを照射するパルス幅がピコ秒と短いため、メラニン色素以外の細胞に余計な刺激を加えにくく、施術後の赤みや炎症後色素沈着(PIH)も起こりにくいとされています。

治療について

こんな方におすすめ

・肌に均一感を出したい方

・薄いシミ・そばかす・肝斑がある方

治療の流れ

メイクや皮脂を拭き取ります。
レーザーを照射します。

治療時間と頻度

約30分　3〜4週間に1度

副作用・注意事項

一時的に肌が赤くなったり、皮が剥けたり、かさぶたができたりすることがありますが、通常は数時間から数日で治ります。また一時的にニキビが悪化した、シミ・肝斑・色素沈着が濃くなったように感じることがありますが、1ヶ月程度で治ります。上記症状が長引く場合は、担当医にご相談ください。

治療後は肌が乾燥しやすく、日焼けしやすい状態です。保湿とUVケアを行なってください。

治療効果や副作用には個人差があります。主観的な満足を得られないことや、客観的な治療効果を得られない場合があります。ご理解の上、治療をお受けください。

治療が受けられない方

・妊娠中の方

・皮膚炎・感染症がある方

・日焼け直後・日光アレルギーのある方

症例写真

症例：50歳代女性

目元周りのシミが気になるとのことで来院されました。目元周りにシミ・肝斑が見られたためトーニングで優しく削っていくことにしました。肝斑は特に治療が難しいとされていますが、治療後の色素沈着もなく改善されました。肌質も均一になり、とても若々しい印象へと変化しました。

治療内容：シミスタンダードコース(乳酸ピーリング+イオン導入+ピコトーニング各10回)

副作用(リスク)：痛み・腫れ・赤み・皮下出血・火傷などを生じる可能性があります。

価格：330,000円(税込)

症例：50歳代女性

シミを取りたいとのことで来院されました。診察でシミ・肝斑・そばかすが認められたため、1度の治療で改善することは困難と判断し、当院オリジナルのシミコースを提案しました。目立つシミは改善され、肌のトーンも均一になり、治療前と比較してなめらかな肌質に変化しました。

治療内容：シミメインテナンスコース(乳酸ピーリング+エレクトロポレーション+ピコトーニング各5回)

副作用(リスク)：痛み・腫れ・赤み・皮下出血・火傷などを生じる可能性があります。

価格：210,625円(税込)

料金

両頬　25,000円(税込)

全顔　33,000円(税込)

ピコフラクショナル

ピコフラクショナルは1064nmの波長をMicro Lens Arrayという特殊なレンズを装着することで、レーザーを点状にし、皮膚の奥深くまでレーザーを届けるモードです。

MLAを装着することで皮膚の表面を傷つけずに、表皮中に小さな穴を開けることができます。この穴が開いたエネルギーにより毛穴が引き締まります。また、穴が空いた刺激により、真皮層にある線維芽細胞が活性化され、細胞の生成が促進されます。それによりハリのある肌が生成され、ニキビ跡の改善効果があるとされています。